南北に長くのびた常陸太田市には豊かな自然と文化があふれています。このページでは県内有数の観光地でもある竜神峡ジオサイトについて紹介します。竜神峡は、1500万年前の海底で形成された男体山火山岩類を竜神川が長い年月をかけて南北十数kmにわたって原生林に刻んだ、V字谷をなすとても深い渓谷です。流れの途中にはところどころに淵や瀬があり、幻想的な美しい景色を作り出しています。竜神大吊橋からは男体山火山岩類がつくる険しい山地地形も一望することができます。
竜神大吊橋
歩行者専用として本州一の長さ(375m)を誇る竜神大吊橋。橋の上からは竜神峡が作る四季折々の美しい景色が見渡せます。橋の途中には床がガラス張りになっているスペースがあり、100m下のダム湖を見ることができます。吊り橋の対岸には茨城県北ジオパークの案内看板があります。
※通行料金300円が必要です。
渓谷をつくる岩石
吊り橋を渡り、左側にある階段を降りていくと、道の両脇にゴツゴツした黒っぽい岩石がよく見られます。この石は竜神峡を作っている硬くて侵食に強い岩石です。この岩石はどうやってできたのでしょうか。
竜神ダム
回転扉を左にしばらく進むと、竜神川をせき止めて建設された竜神ダムがあります。このダムは昭和30~40年代に連続して洪水が発生したことを受けて建設されました。竜神大吊橋からは普段なかなか見られない上空からのダムの姿を見ることができます。
竜神峡の成り立ち
①むかしこの辺り一帯は海の底にあり、海底では火山が活動していました。
②この火山が噴火すると、溶岩が海水によって急激に冷やされ、バリバリに砕けながらかたまっていきました。
③やがて海水面の低下によって、海の底から陸地になると、雨や風によって風化・浸食作用によって表面が削られていきました。さらに、竜神川の流れる部分は深く削られていきました。
④この作用が長い年月にわたって続くことで、V字型の深い渓谷が作られ現在の竜神峡ができました。
常陸太田市へのアクセス
お車で
- 常磐自動車道「那珂IC」から国道349号で約20分。または「日立南太田IC」から国道293号を経由して約20分
鉄道で
- JR常磐線水戸駅から水郡線「常陸太田行」で常陸太田駅まで約40分
茨城空港から
- 高速バスで常陸太田市高速BTまで約2時間